MT・PTの年収を調べている人が本当に知りたいこと
この記事は、磁粉探傷試験(MT)や浸透探傷試験(PT)を持って非破壊検査の現場に入った人、あるいはこれから MT・PT から入ろうとしている人のために書きました。非破壊検査に特化して求人と転職相談を扱っている立場から、公的統計と求人条件の両方を突き合わせて整理しています。年収を検索するとき、多くの人が知りたいのは平均値そのものではありません。「今の自分の給与明細は、この仕事として妥当なのか」「このまま続けたら上がるのか、それとも上がらないのか」という判断だと思います。
厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)が公開している非破壊検査技術者の統計を経験年数で分解すると、経験 0 年の所定内給与が月 24.22 万円、経験 1〜4 年が月 24.25 万円となっていて、最初の 4 年間はほとんど動いていません。伸びはじめるのは経験 5 年以降です(令和 7 年(2025 年)賃金構造基本統計調査ベース、job tag 非破壊検査技術者)。本稿では、経験 0〜4 年でまだ判定の責任を持たない職務の段階を「入門段階」と呼びます。MT 単体でレベル1〜3ごとの年収の目安と上げ方を知りたい場合はMT技術者の年収記事が向いており、本稿はその手前、入門段階で待遇が動かない構造と、動き出す条件に絞って整理します。
3 年目に入っても給与がほとんど変わっていないなら、それは個人の事情というより、この職業の賃金構造にそもそも現れている形です。そして職業単位で見た年収の全国平均は 460.5 万円、平均年齢は 44 歳ですから、最初の数年で見えている数字と、統計の平均として出てくる数字はかなり離れた場所にあります。
MT・PT技術者の年収水準はどのくらいか
MT だけ、PT だけを切り出した公的な年収統計は存在しません。賃金構造基本統計調査は職種分類の単位で集計されていて、試験法ごとの区分を持っていないためです。そのため、公的データで年収を見るときは非破壊検査技術者という職業単位の数字を代理として読むことになります。この前提を飛ばして「MT の平均年収は◯◯万円」と書かれた数字を見かけたら、それが何を集計した値なのかを確認したほうが安全です。
では実務上、MT と PT のどちらが待遇で有利なのか。手法そのものの違いで年収が決まる場面は、実際にはあまりありません。資格手当が手法ごとに加算される会社では保有している数が効くため、MT か PT かという単体の比較にはあまり意味がなく、差が出るのは配属される現場と会社側の設計です。
職業単位で見た非破壊検査技術者の数字は次のとおりです(いずれも job tag の職業詳細ページで確認できます)。
- 年収(全国平均):460.5 万円(令和 7 年(2025 年)賃金構造基本統計調査ベース)
- 平均年齢:44 歳(同上)
- 月間労働時間:165 時間(同上)
- 就業者数:85,860 人(令和 2 年(2020 年)国勢調査を加工した値)
- 求人賃金(月額):23.7 万円(令和 7 年度ハローワーク求人統計)
- 有効求人倍率:4.41(同上)
2026 年時点で job tag が参照している最新の集計が令和 7 年(2025 年)調査であるため、この記事の数値もその年次に揃えています。
ここで数字を 2 つ並べてみると、経験の浅い時期の実感に近いものが見えてきます。求人票に出ている月額が 23.7 万円、在職者全体の平均年収が 460.5 万円。単純に 23.7 万円を 12 か月分にすると 284 万円ほどで、平均年収との間には 170 万円以上の開きがあります。この差は主に、賞与、時間外・休日・深夜の割増、出張に伴う手当、そして平均年齢 44 歳という在職者の経験の厚みから生まれていると考えられます。入社時に提示される月額と、統計上の平均年収は、そもそも同じ段階の数字ではありません。
年収の目安を幅で捉えるなら、入門段階は求人賃金の水準に賞与と割増が乗った範囲、中堅以降は職業平均を上回る範囲、と考えるのが実態に近いです。非破壊検査全体の年収構造を資格レベルや業界の軸で整理したものは非破壊検査の年収を資格レベル別・経験年数別に整理したガイドにまとめてあるので、全体像から確認したい場合はそちらも参照できます。
なぜ最初の4年は待遇が動きにくいのか
job tag の統計は経験年数別の所定内給与額も公開していて、非破壊検査技術者の場合は次のようになっています(令和 7 年賃金構造基本統計調査ベース、月額)。
- 経験 0 年:24.22 万円
- 経験 1〜4 年:24.25 万円
- 経験 5〜9 年:25.64 万円
- 経験 10〜14 年:27.46 万円
- 経験 15 年以上:32.63 万円
経験 0 年と 1〜4 年の差は月 0.03 万円、つまり数百円です。統計上の誤差の範囲と言ってよく、実質的に横ばいと読めます。一方で 5〜9 年に入ると 1.4 万円ほど上がり、15 年以上では 0 年比で 8 万円以上の差がつきます。ここで使っている所定内給与は、毎月決まって支払われる給与から時間外・深夜・休日出勤などの手当を差し引いた額で、賞与も含みません。一方で、資格手当のように毎月決まって支払われる手当は含まれます(令和 7 年賃金構造基本統計調査 主な用語の定義)。つまり最初の 4 年の横ばいは、その間に取った資格の手当まで含めても月額がほとんど動いていない、ということです。残業の多さでは説明できない以上、動いているのは職務そのものの評価だと読めます。
なぜ最初の 4 年が動かないのか。非破壊検査の現場では、検査そのものを実施できる人と、検査結果を判定して記録に責任を持てる人の間に、はっきりした線があります。日本非破壊検査協会(JSNDI)が 認証制度の案内(GA1)で JIS Z 2305 から抜粋している責任範囲で言えば、レベル 1 は指示書に従い、レベル 2 以上の技術者の監督の下で装置の調整・試験の実施・結果の記録と報告を行う段階で、方法や技法の選択、結果の解釈には責任を負ってはならないとされています。レベル 2 になると、技法の選択、規格や仕様書を現場用の指示書に書き換えること、規格に従った結果の解釈と評価、下位技術者の監督までが職務範囲に入ります。最初の 4 年というのは、多くの場合この線を越える前の時期にあたります。作業として一人前になっても、判定の責任を持たない限り、賃金表の上では同じ職務のままという扱いになりやすいわけです。
この読み方は、経験の浅い時期にいる人にとって悪い知らせにも良い知らせにもなります。悪い知らせは、真面目に 3 年続ければ自動的に上がるという期待が統計に裏づけられていないことです。良い知らせは、動かない理由が本人の頑張りの量ではなく、職務の区分にあるとわかることです。動かす条件がはっきりしていれば、そこに時間を投じる判断ができます。
なお、年代別に見た年収は 20〜24 歳が 350.74 万円、25〜29 歳が 405.63 万円、30〜34 歳が 445.59 万円と段階的に上がっていきます。年齢で見ると上がって見えるのに経験年数で見ると最初は横ばいという差は、同じ年代の中に、別の仕事から途中で入ってきた人と長く続けている人が混ざっていることが一因と考えられます。年代別の相場を詳しく見たい場合は年代・資格レベル別の相場で整理しています。
MT・PTはなぜ入門段階の試験法として扱われるのか

MT と PT が入門段階の試験法として扱われやすいのには、技術的な理由があります。どちらも表面または表面近傍の欠陥を対象とする試験法で、放射線透過試験(RT)のような被ばく管理も、超音波探傷試験(UT)のような内部の反射波の読み取りも必要としません。装置が可搬で、現場での立ち上げが早く、判定の対象が目に見える指示模様であることも共通しています。
ひとまとめに語られがちですが、両者の適用範囲は明確に違います。
- 原理:MT は対象を磁化し、欠陥部から漏れ出す磁束に磁粉を吸着させて指示を得ます。PT は浸透液が毛細管現象で欠陥に入り込む性質を利用し、現像剤で吸い出して指示を得ます。
- 適用できる材質:MT は磁化できることが前提なので、鉄鋼などの強磁性体に限られます。PT は材質を選ばず、アルミニウムやステンレス、非金属にも適用できます。
- 検出できる欠陥の位置:MT は表面に加えて表面直下の欠陥も条件次第で捉えられます。PT は浸透液が入り込む必要があるため、表面に開口している欠陥に限られます。
- 配属されやすい現場:MT は鋼構造物や溶接部の検査で使われる場面が多く、PT はステンレス配管や非鉄部品を扱う工程で必要になりやすい傾向があります。
資格の取りやすさにも、この性質ははっきり表れています。GA1 に載っている最小限の訓練時間と実務経験の月数を並べると、差は数字で見えます(JSNDI 認証制度の案内 表 9.1.1-1・表 10.3-1)。
- MT・PT:訓練時間はレベル 1 が 16 時間、レベル 2 が 24 時間で、直接レベル 2 を受けるなら 40 時間。実務経験はレベル 1 が 1 か月、レベル 2 が 3 か月で、直接レベル 2 なら 4 か月
- RT・UT:訓練時間はレベル 1 が 40 時間、レベル 2 が 80 時間で、直接レベル 2 を受けるなら 120 時間。実務経験はレベル 1 が 3 か月、レベル 2 が 9 か月で、直接レベル 2 なら 12 か月
レベル 2 の値は、先にレベル 1 を取っている場合の要件です。
直接レベル 2 を受ける場合で比べると、MT・PT は訓練時間も実務経験も RT・UT のちょうど 3 分の 1 です。入口として選ばれやすいのは、この要件の軽さが大きな理由です。そして要件が軽いということは、同じ資格を持つ人が市場に多いということでもあります。
この扱いやすさは、そのまま「その現場に配属される人数が多い」ことにつながります。溶接部の表面検査、機械加工部品の割れ確認、定期検査時の広い範囲のスクリーニングといった業務は、非破壊検査の仕事量として大きな割合を占めます。人手が要る工程であり、同時に代替できる人が比較的多い工程でもあるため、単価の面では上に振れにくくなります。
ただし、これは MT・PT の技術的価値が低いという話ではありません。表面欠陥は破壊の起点になりやすく、見落としの影響は内部欠陥と同じかそれ以上に大きい場面があります。実際、鋼構造物の溶接部では表面の割れを取りこぼさないことが検査全体の前提になります。待遇の話と技術の重要性の話は別の軸で、混同すると自分の仕事を過小評価することになります。
MT と PT のどちらから入るか、両方持つ意味は何かという選択そのものについては、MT と PT の比較記事で試験法の違いと需要の面から整理しています。MT 単体でレベル別の年収目安を確認したい場合はMT技術者の年収記事のほうが細かく分解しています。
同じMT・PTでも年収に差がつくのはどこか:4つの変動要因

差が出る理由の大半は、本人の技量ではなく配属先と会社側の設計にあります。検査会社の求人票に出てくる条件と、実際にどんな現場へ配属されるかを突き合わせていくと、差の出どころは次の 4 つにおおむね集約できます。年収の交渉や求人比較で見るべき項目も、この 4 つと重なります。
配属される現場の種類
工場内の製品検査と、プラントの定期修理、橋梁などのインフラ点検では、拘束時間の構造がまったく違います。定期修理は工期が集中するため時間外と休日出勤が積み上がり、出張を伴う現場では日当や宿泊手当が加わります。年収ベースで比べたときの差は、この部分でかなり生まれます。逆に言えば、所定内給与が同じでも受け取る額が変わるのは、この構造の違いによるものです。
会社の事業構造と元請比率
検査会社が発注者と直接契約しているのか、上位の検査会社から請けているのかで、同じ作業に対する単価が変わります。元請比率が高い会社ほど価格決定に関与でき、その一部が人件費に回る余地があります。求人票からは読み取りにくい情報ですが、面接で主要な取引先と契約形態を聞けば輪郭はつかめます。
手当と割増の設計
資格手当が月額でいくら付くのか、レベル 2 とレベル 1 で差があるのか、手法ごとに加算されるのか一律なのかは会社ごとに設計が異なります。手法ごとの加算がある会社では、保有手法を増やすことが直接的に月額に効きます。一律の会社では、手法を増やしても手当は変わらず、任される現場の幅だけが広がることになります。同じ努力の見返りが変わるので、入社前に確認する価値のある項目です。こうした手当の決め方は口約束ではなく、書かれた規程として存在しているはずです。常時 10 人以上の労働者を使用する事業場は、賃金の決定・計算の方法や昇給に関する事項を就業規則に定めて届け出ることが義務づけられています(労働基準法 第 89 条)。在職中なら就業規則や賃金規程で、転職時なら面接で、資格手当が手法ごとの加算か一律かを確かめられます。
保有手法の組み合わせ
MT と PT だけの組み合わせは、どちらも表面付近の欠陥を対象とする手法であるため、カバーできる工程が重なります。ここに UT や RT が入ると、内部欠陥まで一人で担当できるようになり、要員計画上の位置づけが変わります。手法を増やすときに何を選ぶかは、単に数を増やす話ではなく、担当できる範囲の性質を変える話として考えたほうが結果につながります。
入門段階から待遇が動きはじめる条件
待遇が動きはじめる境目は、勤続の長さより、判定に自分の名前が乗る職務に移れたかどうかに現れます。
レベル2への到達と、複数手法を持つ意味
もっとも効くのは JIS Z 2305 に基づく NDT Level 2 への到達です。判定に責任を持てる人がいなければ検査業務そのものが成立しないため、レベル 2 に到達した時点で要員としての位置づけが変わります。JSNDI の資格試験では試験方法ごとに認証区分が分かれていて、受験には訓練時間と実務経験の 2 つの要件があります。MT と PT はこの要件が同じ値です。先にレベル 1 を取っている場合、レベル 2 に必要なのは訓練 24 時間と実務経験 3 か月で、直接レベル 2 を受けるなら訓練 40 時間と実務経験 4 か月になります。訓練時間は過去 5 年間に受けたものが対象で、実務経験の月数は削減されません。極間法の MY や溶剤除去性の PD といった限定区分は、これとは別の短い要件が設定されている点も押さえておくと、取り違えを防げます。
そのうえで、複数の手法でレベル 2 を持つことが次の段階になります。1 人で完結できる工程が増えると、検査計画を組むときに人を重ねる必要がなくなり、応援要員として動ける現場の範囲も広がります。要員計画の中で置き換えの効きにくい人になるという点が、単に資格の数が増えることとの違いです。資格レベルと年収の関係をレベル別・経験年数別に分解したものは資格レベル別の年収整理にまとめています。
どの規格・どの発注者の下で検査したかという経験
資格と並んで評価されるのが、経験の中身です。同じ MT でも、社内基準の製品検査と、公的な規格に基づく溶接部の検査では、記録の残し方も判定の厳しさも違います。後者の経験は転職市場でそのまま説明可能な実績になります。担当した対象物、適用した規格、扱った不適合の内容を記録しておくと、後から棚卸ししやすくなります。
認証を維持し続けること
見落とされやすいのが認証の維持です。JIS Z 2305 に基づく認証は、取得から 5 年で更新、10 年で再認証という二段構えになっています。5 年目の更新は書類審査で、「視力検査を満足していることの証明」と「大幅な中断がなく満足な業務活動を継続していることの証明」の 2 点が審査されます。10 年目の再認証は同じ 2 点の書類審査に加えて再認証試験があり、有効期限の 1 年前にお知らせのはがきが届きます。経験の浅い時期に見落としやすいのは 2 点目です。検査の現場から長く離れる異動や、非破壊検査と関係のない仕事への転職は、資格の維持そのものに関わります。最初に取った資格を切らさず積み上げていくことが、5 年後の選択肢の幅につながります。
公的統計データを自分で確かめる手順
これらの数字は、誰でも同じ手順で確認できます。年収の話は出典が曖昧なまま流通しやすいので、自分で引ける状態にしておくと判断が安定します。手順は 3 つです。
- 職業詳細ページを開く:厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)で非破壊検査技術者のページを開くと、就業者統計データの欄に賃金(年収)、平均年齢、労働時間、就業者数が並び、その下にハローワーク求人統計データとして求人賃金の月額と有効求人倍率が表示されます。それぞれの数値に出典年が明記されているので、いつ時点のデータかを取り違えずに済みます。
- 賃金分布の欄でグラフを開く:同じページの賃金分布の欄にある「経験年数別の所定内給与額グラフを見る」から、この記事で使った経験年数別の数字を表示できます。同じ欄には年齢別の年収グラフと所定内給与額別の人数グラフもあり、平均値だけでは見えない分布の形を確認できます。
- 都道府県セレクタを切り替える:職業詳細ページの都道府県セレクタを操作すると、就業者統計と求人統計が地域別の数値に切り替わります。勤務地を検討している段階なら、全国値だけでなく候補地の値も見ておくと比較の材料が増えます。
平均年収だけを見て高い・低いを判断するより、分布と経験年数の 2 つを合わせて見たほうが、自分の位置を推定しやすくなります。
元の統計そのものにあたりたい場合は、厚生労働省の賃金構造基本統計調査のページから調査結果を確認できます。ただし賃金構造基本統計調査に非破壊検査技術者という職種区分はなく、job tag の数値は厚生労働省編職業分類の「金属加工・溶接検査工」等に対応する統計として示されています。溶接部の検査は MT・PT の代表的な仕事なので代理の数字として使う意味はありますが、非破壊検査以外の検査に携わる人も含む分類です。job tag 自身も「統計データは必ずしもその職業のみの統計データを表しているものではない」と注記しています。厳密に扱うなら、この対応関係まで確認したうえで数字を使うことになります。
いま自分がどの段階にいるかを見分ける
給与明細の額よりも、日々の仕事の中に次のような場面があるかどうかが、段階の違いをよく表します。
- 検査結果の合否を、規格に照らして自分が解釈・評価する場面があるか
- 試験条件(磁化方法、浸透液の種類、観察のタイミング)を自分で決めているか
- 発注者や第三者の立会検査に同席し、判定を説明する側に立っているか
- 適用規格の名称を、指示されなくても言えるか
- UT や RT など、内部欠陥を扱う手法の現場に呼ばれることがあるか
当てはまるものが少ないうちは、統計上の入門段階に近い位置にいると考えられます。ここで待遇が動かないことを能力の問題として受け取る必要はありません。結果の解釈と技法の選択がまだ手元に来ていないだけで、そこが移った時点で評価の土台が変わります。
逆に、判定の責任を持ち、規格に基づく現場を担当し、複数手法を運用しているのに待遇が入門段階の水準から動いていない場合は、評価の設計そのものを疑う余地があります。同じ職務内容でも、手当の設計や事業構造の違いで受け取る額は変わります。統計の平均値は、その差を確認するための基準線として使えます。
まとめ:入門段階の次の一手をどう選ぶか
MT・PT 単体の公的な年収統計は存在せず、非破壊検査技術者という職業単位で見ると全国平均は 460.5 万円、求人賃金は月額 23.7 万円でした。経験年数で分解すると最初の 0〜4 年はほぼ横ばいで、5 年以降に伸びはじめます。動きはじめる境目にあるのは年数そのものではなく、判定の責任を含む職務へ移れるかどうかで、そこに JIS Z 2305 のレベル 2 と手法の組み合わせが関わってきます。
いま経験の浅い時期にいるなら、次の一手は 2 つの方向に分かれます。ひとつは今の会社でレベル 2 と手法を積み上げ、担当できる規格・発注者の幅を広げていく方向。もうひとつは、手当の設計や事業構造が違う環境へ移ることで、同じ職務内容の評価を変える方向です。どちらが向いているかは、資格手当が手法ごとの加算か一律か、担当している現場が社内基準か公的規格かで、かなり決まります。
その 2 つの軸は、求人票を並べて比べれば自分でも見えてきますが、外から見えにくい元請比率や配属先の実態まで含めると、一人で判断材料を揃えるには時間がかかります。保有手法と現場経験から次の一手を整理する(無料キャリア相談)では、手当設計と現場の種類という本文の判断軸をそのまま使って、いま選べる範囲を一緒に棚卸ししています。整理した結果、いまの会社でレベル 2 まで取り切るほうが早いという結論になることもあります。
